コレクション
松岡清次郎のコレクションは日本画から始まりました。その後、中国、日本、朝鮮、ベトナムなどの陶磁器、西洋絵画、現代彫刻、古代東洋彫刻、古代オリエント美術などへと広がってゆきました。
現在、常設展示をしている古代ローマ彫刻、古代エジプト美術、古代東洋彫刻、近現代彫刻は美術館創設を決意した後に「日本ではあまり見られないものを紹介したい」との意欲から蒐集しました。
さらに、晩年には国内の公募展に足を運び、長年の蒐集で培った審美眼で、若手作家の作品を買い上げています。
考古美術
— Archaeological Art —
古代オリエント美術
Ancient Orient
ローマから見て「太陽の昇る方角」にあたる、エジプトやペルシア、アナトリア、シリアといった中東地域の古代文明を古代オリエントと呼びます。
清次郎は、開館以前からこれらの文明に興味を寄せ、1974年にエジプトの《彩色木棺》やヘレニズム期の《馬頭部》などを取得しています。開館後の1976年7月にクリスティーズ・ロンドンでエジプトの《エネヘイ像》を落札した際には、国内外で報じられ、大きな反響を呼びました。
中国古代青銅器
Chinese Bronzes
清次郎の中国古代青銅器蒐集は、美術館開館前にさかのぼり、中国陶磁を蒐める傍ら少しずつ取得していきました。所蔵数は約20件と少ないものの、その半数以上が金文を持ち、資料的価値の高い作品も含まれます。
西周晩期の頌という人物が製作し、同銘の器も複数確認されている《