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特別展示 中国青銅器 文様
会場:展示室 1
会期: 2022.08.02火 ~ 10.23日
館蔵の中国青銅器20件の中から、3つのテーマを3会期に分けて展示いたします。
第二弾は「文様」と題して、青銅器を飾る饕餮文・夔龍文・夔鳳文など多彩な文様を紹介します。
No. | 作品名 | 制作年代 | 寸法(cm)重さ(kg) |
---|---|---|---|
1 | 饕餮夔龍文壺 | 商時代晩期 紀元前13~11世紀初 | 高40.0 重9.75 |
2 | 饕餮文甗 | 西周時代早期 紀元前11~10世紀 | 高43.2 重6.25 |
3 | 夔鳳文簋 | 商時代晩期~西周時代早期 紀元前13~11世紀 | 高18.7 重 5.05 |
4 | 蝸身獣文簋 | 西周時代早期 紀元前11~10世紀 | 高15.5 重2.05 |
5 | 夔龍百乳文方鼎 | 商時代晩期 紀元前13~11世紀初 | 高24.0 重4.45 |
6 | 犠首百乳円渦文簋 | 商時代晩期 紀元前13~11世紀初 | 高21.1 重4.95 |
紀元前1600年頃、古代中国の王朝 夏が湯王によって滅ぼされ、商(殷)が建国されました。このころ青銅鋳造の技術が高度に発達し、商から周時代にきわめて優れた青銅器が多数製作されました。
商周時代は祖先神を祀り卜占を重視して政が行われ、宗廟で祭祀を執り行う際に青銅製の容器や楽器を使用しました。これらは常に宗廟に備えられた祭器で「彝器」と呼ばれます。
青銅器には文様の地を極細かい渦巻(雷文)で埋め尽くしたものが多く見られます。執念深く表されたこの渦巻は文様の発する気、エネルギーの表現でした。
渦巻きの形は、恵みの雨をもたらす雷雲が発する「ゴロゴロ」という雷鳴音の形象であり、自然界の生み出す気を器の文様に込める意図があったのです。
今回は古代中国の人々が祈りを込め青銅器に表した文様をご紹介します。