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1975 甦る 新橋 松岡美術館

開館50周年にあたる2025年は3会期にわたりさまざまな切り口で松岡コレクションをご紹介します。第一弾となる今展は、1975年11月25日から1976年4月24日まで新橋で開催した「開館記念展」を白金台で再現するものです。開館当時の松岡コレクション オールスターともいえる展示作品から選りすぐった東洋陶磁と日本画を中心に、常設展示作品も含めて当時を振り返ります。
一部の展示に新橋時代に使用していた筆書きのキャプションを添えて、昭和時代の展示風景をお伝えしています。
プレスリリースのダウンロード、取材や資料をご希望の場合はこちらからお申込みください。
展示構成
第1章 50年間いつも傍らに 1Fホール、展示室1・3
1階に常設している76作品のうち石像彫刻26点は開館記念展に出品され、古代エジプトの石像と木棺、古代ローマの大理石彫刻、ガンダーラの仏像やインドのヒンドゥー教神像など、時代も地域もさまざまな26点は、多くが常設展示となりました。50年の間ずっと当館の歩みを見守ってきた常設作品に50周年記念ロゴマークを設置しました。ロゴマークを目印に開館以来の最古参メンバーを探しながら1階の展示をおたのしみください。

第2章 日本にないものを求めて 展示室1
創立者 松岡清次郎は美術館開設にあたり、すでにコレクションしていた日本画や東洋陶磁のほか、「日本にないものをご覧いただきたい」という想いから、古代オリエントや古代ギリシア・ローマの遺物も精力的に蒐集しました。そのなかから、近年出品の機会がなかった作品を主にご紹介します。テラコッタの《アフロディテ像》(チラシ裏面掲載)は白金台で初めての展示となります。
第3章 選ばれた名品たち 展示室4
当館設立の契機となった 《青花龍唐草文天球瓶》と《 青花双鳳草虫図八角瓶》 をはじめとする館蔵東洋陶磁の精華とともに、中国文化の根源ともいえる古代青銅器や精緻な清朝玉器と、古代ギリシア陶器、ペルシア陶器もあわせてご紹介します。
開館記念展では、中国陶磁史が概観できる84点が並びました。先ずは、開館時に刊行した 『開館記念名品図録』 表紙と巻頭のカラー図版となった13点を掲載順に展示いたします。カラー印刷が貴重だった50年前、選ばれたのは松岡が自ら名品として愛した品々です。図録の見開きを楽しむようにご覧ください。
右:青花牡丹唐草文水注 明時代 永楽
左:釉裏紅芭蕉文水注 明時代 洪武

第4章 日本画展 ―室町から現代― 展示室6・5
創立者 松岡清次郎は、20代後半頃から両国にあった東京美術俱楽部の売立をのぞいていたといい、最初の蒐集は当時の新画であった川端玉章の日本画と伝わります。当館が開館した1975年の時点ではまだモネもルノワールも所蔵しておらず、こちらで展示する作品が絵画コレクションの中核をなしていました。約半年間にわたり開催された開館記念展では、2015年に重要文化財の指定を受けた 伝周文《竹林閑居図》(前期)をはじめとする室町時代の水墨画から江戸時代の絵画、そして松岡のお気に入りであった 横山大観 《梅花》(前期)や上村松園《春宵》(後期)など近現代に至る50点あまりが展示されました。この章では、開館記念展に出品された絵画作品の多くを前期・後期でご紹介いたします。





本展会期中に展示する作品情報をデータベースにて公開しております。併せてご覧ください。
■お詫び■ 現在、展示室ケース不具合により展示室5の一部展示エリアを封鎖しております。
お客さまにはご不便をおかけして誠に申し訳ございません。何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。なお、展示作品は予告なく変更となる場合がございます。
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